221kgの海と空

221kgは世界中の海と空で生息中です。でっかい世界のちっさな地図収集家。

 3月11日

春が来るよ。

3月11日だからといって特に言うことはない。書くことなんてない。なんてことない。
人というのは区切りを求める生き物だ。おれが生きる言葉の世界にも、表現方法としてたしかに存在する。
大政奉還を境に」「9.11以降」「バブルがはじけて」なんて具合に。
「鳥羽伏見を機に」「ブッシュ政権が成立してから」「やっぱり山一がさ」なんて具合に置き換える人もいるだろう。
2013年を生きるおれたちは、3月11日というただの1日に特別な想いを持たざるをえない。
本来なら、昨日を乗り越え、今日に感謝し、明日に向かって歩み出す過程において、無駄な一日などない、毎日が特別な存在であるなんてことも言えなくはない、なんてかぎりなくキレイ事に近い正論を胸にしたっていいのだろうけど、3月11日というただの1日は2013年を生きるおれたちにとって特別な日になった。なってしまった。
人は言う。「なにもできないなんてことない。ただ遊びに来るだけでいい。東北は元気だ、なかなかいいところじゃないか。そんな思いで家に帰り、また時間を作って来てもらえたらうれしい」と言う。
だから行こうと思うよ。会津を舞台にした大河ドラマにイチャモンつけたくてしょうがないおれは、14:46に黙祷した後に歯医者さんへ向かったおれは、また東北に行こうと思うよ。海岸線やら一本松でなくていい。Foursquareでチェックインしてくるよ。
昨日も今日も明日だって、きっと同じ一日で違う一日だ。そいつはどこでも変わりない。

いまこの瞬間に生を感じながら、あの日そしてその後に生を求めた人たちを想い、合掌。