兄祭り
兄ちゃんとの想い出はねー、2つだね。
もちろん2つだけじゃないけれど、
「ここで弟さんにお兄さまとの想い出を聞いてみましょう」
てな具合に司会の方にマイクを向けられたら、
きっとその2つをお披露目するね。
昔住んでたお家には、ちょっとしたお庭があったのです。
昔住んでたお家を取り壊すことになり、お庭もつぶすことになったのです。
明日から工事が始まるって日の夕方、
どちらが誘ったわけでもなく、
日が暮れるまで二人でボールを蹴っていたのです。
あの光景はとてもよく覚えています。
もう一つの想い出は、蹴り飛ばされた記憶です。
大晦日に夜通し遊んで、朝方帰ってきたうちを、
「しゃきっとしやがれ」と、いきなり蹴り飛ばした兄貴の姿をとてもよく覚えています。
普段そういうことをする性格じゃないので、
おれだけでなく、父ちゃんも母ちゃんもポカーンとしたのを覚えています。
痛いとか、なにすんだゴラァとかでなく、
( ゚д゚)
正月からこんな感じ。
はっきりいってどうでもいい類の話ですし、
本人はおそらく覚えていませんが、
弟はその2つの光景を、とてもよく覚えているよって話です。
本当におめでとう。