- 作者: 宮本輝
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 1988/02/01
- メディア: 文庫
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それは『ドナウの旅人』執筆に際する現地ロケハンエッセイ(名前を失念)を読んで、その人となりに対し、ワガママな融通のきかない大物作家だという認識があったからだ。
この『春の夢』は単行本としての初版が84年。つまりいまから結構前である。
だからドナウ云々を抜きにして感じるべきだと、最後の数行に結構感動しちまった僕は自分への言い訳を必死で探している。
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とかなんとかそれっぽく書いてみるテスト。
とにもかくにもなかなかのもんでしたよ。スピード感にしても、生き死にに関しても。無言の主人公・キンがすべてですね。
そしてその「キン」という名前にもいくつかの意味付けをしているのだろうさ。
あえて調べようとはしないが、歎異抄の文言だったり、千利久の息子だったり、そんな感じで作者のほくそえみを推進してるのだろう。
いや、なかなかドラマ的な小説です。