221kgの海と空

221kgは世界中の海と空で生息中です。でっかい世界のちっさな地図収集家。

 勝・呂明賜

海と毒薬 (新潮文庫)

海と毒薬 (新潮文庫)

戦時中におこなわれた米軍捕虜への人体実験。それに携わった医師、看護婦の回顧録です。現代──といっても戦後まもなく──からお話ははじまる。
主人公の苦悩を描くにはちょいっと短かったのかなあ。物語が始まる“現代”、ホントに最初しかでてこなくって、いつ話が“現代”に戻るのかと思いきや結局そのままだったからね。
裁判にかけられ、それ相応の罰を受けるようだが、そこらへんに関しても詳細は描かれていない。
きっと連載中にどんどん方向性が変わっていったんじゃないかと思う一冊。