221kgの海と空

221kgは世界中の海と空で生息中です。でっかい世界のちっさな地図収集家。

 身でなくね

美神 (講談社文庫)

美神 (講談社文庫)

美しい神と書いてミューズと読ませる。おもわず手を洗いたくなっちゃうP&Gです。
だれしもが振り返る美女と、血のつながっていないこれまた美しい弟。これだけ読んでも真理子節全開なのがおわかりいただけるかと存じます。
その美女“阿佐子”の成長とともにお話が続くのだけれども、9歳のときに世の中を斜めに見てた彼女と、35歳のどこか達観してる彼女が見事に結びつくんだな。すごいな。
ああ、彼女が斜めに見てたのは世の中というより義母か。最初こっちが主人公かと思ったもの色気婆。
人のわりに美しくは終わらず、ドロっとしたなにかが残るのは特色でしょう。