221kgの海と空

221kgは世界中の海と空で生息中です。でっかい世界のちっさな地図収集家。

 ○と×

双面の天使 (集英社文庫)

双面の天使 (集英社文庫)

さすがです。1日かからずに読みきりました。小池真理子はいい。
4話収録の短・中編集ですが、表題のお話は“らしさ”満点でいい感じです。こえー。
ふたりの子どもが継母のベイベを誤って死なせてしまい、そこから始まるすったもんだ。なにがこえーって無垢なんだな、どこまでも。
罪の意識はゼロ。好きなもの、ひとしか残らなくていい。あぁ怖い。
感情は豊かでありつつも、“おとなからしてみると”残酷なことも平気でしてしまう。なぜなら罪の意識がないからだ。それが当然だからだ。
子どもはもちろん、自分の甥っ子姪っ子でも嫌だな。でも実際にいても気づかないんだろうな。
その時点でうちらは一応おとなだから。