221kgの海と空

221kgは世界中の海と空で生息中です。でっかい世界のちっさな地図収集家。

 ある意味どろどろ

秋の終りの旅 (講談社文庫)

秋の終りの旅 (講談社文庫)

渡辺淳一といえばなんだ? 不倫か? セックスか? と先入観を持っていたらこの人お医者さんなのね。道理で、道理で。
短編集であり、ぼくの中では表題作「秋の終りの旅」がトップ、堕胎した女性を描いた「ガラスの結晶」が次点でしょうか。後者のラストは結構怖い(特に男性なら)。“やっかいな女性”とはお付き合いしたくないものです。
「秋の終りの旅」は余命いくばくもない末期ガン患者とその主治医、主人公の友達3人組で旅行をする話。人生の皮肉ってのはこのこと、なラスト。これもできれば“主人公”の立場にはなりたくないな。
意外にさらっと読めた渡辺先生でした。