バッパーというものは緊張する。というのも、相部屋だから。つまり、“釜の飯”を喰う相手を自分で選ぶことが基本的にできない。だから、そのバッパーに入る初日は、どんな人が同じ部屋に入るか、緊張するのであ〜る。
今回は韓国人ふたり、阿蘭陀人ひとり、全員談志、いや男子。そしてみんないいヤツだった。初夜からよくしてくれたし、情報をくれた。
情報ってやつが肝心で、そこの町に初めてやってくる人間からしてみると、本当に未開の地。スーパーがどこにあって、銀行はどこで、ここのバッパーでもらえる仕事はどんなものか（トマトなのか、ピーマンなのか、メロンなのか）、バッパーで働いている人はどんな人か、休日はなにをしているのか。
その前に、ここ（この町）に来る前はどこにいたのか、豪州に入ってどれぐらいか、どこが印象深いか、などなど。会話に尽きることはない。
これが旅をしている人の醍醐味のひとつでしょう。初めて出会った人が、いままでどこでなにをしていたのか。そんな話をするだけでも、ここにいま、自分が、いることを感謝です。大感謝。
