221kgの海と空

221kgは世界中の海と空で生息中です。でっかい世界のちっさな地図収集家。

 『Woman』

最後のページを読むのは、きみなのだ。

台風ですね。一過の前です。せめて一家の前ではしゃかりき父ちゃんでいたいものです。
なんてことを、何年ぶりかわからないぐらいひさびさにちゃんと観た連ドラってやつに教えてもらいました。先日『Woman』が最終回を迎えました。
シングルマザーと2人のこどもをめぐるあれこれを、特に最初の数回は「観ててしんどい」「ツラすぎて観てられない」と言う人が多かったドラマでした。それはね、前に言ったけど確信犯だよ。脚本だか演出の妙ってやつだよ。
いわば足切り。あれがツラくて観られないってんだったら観なくていい。現実ってのはもっと残酷で何が起きるかわからないものでしょう? って当たり前のことを初回〜3回目ぐらいまでに突きつけてきたんだと思う。
その山? 壁? を乗り越えた人だけでいい。おれもそう思う。
嫌なこともあるがままに飲みこまなきゃいけないのが人生ってもんでさ、現実を直視して、頭を下げて、愛する人のために憎しみを捨てることがついにできた、その過程をドラマと呼ばすになんと呼ぶのかと。
浮き沈みはあるけれど、全体を通してだんだんと多幸感が増していくのは、好きなドラマのいち条件です。ヘボいやつだと、栞(二階堂ふみ)をもっと悪役にするんだよな。んでねちっこい陰湿なキャラクターにしてしまう。
そうじゃねえんだ。このドラマに出てきた人の中で悪いやつぁ人もいないんだ。あえていうなら、脳天気でその明るさに何度も助けられるけど、バカが付くほどバカなもんで残酷な追い詰め方をしてしまう“なまけものさん”(小林薫)のあの回。あの回の彼は悪者だった。という意味で実際に背中を押したサラリーマンをちらっと登場させたのは蛇足でしょう。
あとは映画的なつくり、一つ一つのシーンに意味を持たせる姿勢が伝わってくるところが好印象でした。姉と妹が参道のベンチに座り、2人の間に寝そべる見ず知らずのでかい犬とか、その後の会話を聞けば何を暗示させた存在かって、ねぇ。
近々ロケ地を詣でるつもりです。鬼子母神界隈だからね、電車で一本なのね。ぜひとも行っちゃうね。
そしてそしてBOXセットのプレゼントキャンペーン、応募しちゃったね。あは。
おすすめです。