221kgの海と空

221kgは世界中の海と空で生息中です。でっかい世界のちっさな地図収集家。

 日常非日常(旅論)

かじるとおいしいんだけどな

バスに乗って、リュックを背負って、
見知らぬ国の見知らぬ人と見知らぬ会話をしたいなあなどと時折物思いにふける僕は、
横断歩道の白いところを意識的に踏んでわたるタイプです。
最後、わたり切る瞬間、ときどき跳びます。翔びます。トンビでもなければタカでもありませんがふるっふー。それはハトですね。


それはともかく僕は元来旅好きにはドエムが多いとおもっていて。
なぜなら、日常から非日常を求めて、時間とお金となんらかのかたちのリスクを賭する行為であって。
民族、国家、主義主張、宗派、言語、眼の色、肌の色──なにもかもが異なる場所での時間を楽しむだなんて。そんな過酷な状況を楽しむだなんて!
それでは日常とはなにか。それは帰って来るべき「家」であり、ともに時間を過ごす「家族」であると考えます。
つまり旅とは、非日常の空間で日常のぬくもりを確認するための行動であると。
お仕事に疲れました。人間関係がこじれました。旅に出ます。
これは至極まっとうな考えの行き着く先だとおもうのです。


いったん非日常の流れに身を置くと、“非”の字がどんどん薄くなっていきます。非日常が日常に近づくわけです。
それを人は「受け入れ」と呼ぶのです。
文化風習を受け入れると、人は人にやさしくなれます。
だから、旅好きは、みんなやさしいのです。


もちろん例外はいます。