2007年公開の米国映画。ジョエル・コーエン、イーサン・コーエンのコーエン兄弟作品『ノーカントリー』です。
コーエン兄弟っつったらおれん中で『ファーゴ』なのだけど、こちらはさてさてどうだろう。
観賞しての感想。
これは原題をちゃんと活かしたタイトルにすべきでしょう。『ノーカントリー』っつーのは、“ただの邦題”に成り下がっているではないか。
厭世感炸裂の保安官が、殺人事件やら麻薬取引やら新聞にのってる卑劣な犯罪やらに関わるうちに
これまたもう全速力で世の中がいやになってリタイアするお話です。とおれは見込みました。
いかんのは邦題ともうひとつ、トレーラーでもそうだけどさ、サスペンスだのスリラーだのに振ろうとしてないか?
インパクト大の殺人者でさえもきっかけにすぎない。ナニが起きてもおかしくないのだよこの世の中は。いいひとにとっても悪いひとにとってもね。
という基本的な考え方は嫌いじゃないです。
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直接の描写はないけれど、奥さんを“ちゃんと”殺したであろうことの暗示、遠めから靴裏をたしかめるシーン、あれはとてもよかった。
出演陣でいうともうひとつ、ウディ・ハレルソンがもうちょい長いこと活躍して(生きてて)ほしかったです。個人的には。
“追うひと”ハビエル・バルデム。この作品でアカデミー賞助演男優賞をとりました。
彼はペネロペ・クルスのダンナさんです。髪型でいえば安藤忠雄です。
“追われるひと”ジョシュ・ブローリン。
なんかやたらとアイデアマンでした。
“保安官”トミー・リー・ジョーンズ。
あなたはBOSSでも飲んでなさい。