221kgの海と空

221kgは世界中の海と空で生息中です。でっかい世界のちっさな地図収集家。

 『UP』

じいさんだって、やるときゃやるぜ。
2009年公開のPIXER映画『カールじいさんの空飛ぶ家』でございます。原題は『UP』って言うんだね。

あとでアゲますけどね、カールじいさんがエリーばあさんと死別するアタマ10分にはたしかにグッときたし、無声映画から始まる映画文化への敬意、それを牽引するピクサーの矜持を感じました。
あらすじ──

カール・フレドリクセンは78歳のおじいさん。風船売りの仕事も引退し、亡き妻エリーとの思い出が詰まった家で、一人きりで暮らしていた。
ある日、カールはトラブルを起こし、老人ホームに強制収容されることに。その時、彼はエリーとの「いつか南米を冒険しよう」という約束を果たすため、人生最初で最後の冒険の旅に出ることを決意する。
そして、大切な我が家に無数の風船をつけて、家ごと旅立った。目指すは南米の秘境、伝説の場所、パラダイスの滝!
苦々しいこれまでの生活からようやく離れられ、久しぶりに穏やかな表情を取り戻したカールだったが、空を飛んでいる家の外からドアをノックする音が。
空けてみるとそこには「お年寄りお手伝いバッジ」を手に入れて自然探検隊員のランクアップを目指す少年ラッセルがいた。
やっかいなことになった、と思いながらも、カールはパラダイスの滝を目指す。思いもよらぬ運命が待ち続けているとも知らずに……。

カールじいさんの空飛ぶ家 [DVD]

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ぞくっとしたのは旅立ちの瞬間、家の屋根からイロトリドリの風船がぶぁわぁ〜っとのあそこ。
メイキングを見るかぎりではロケハンがとても大変そうだった森や岩山のシーンはさておいて、街のシーンはとてもよかったなー。街を抜けたところの田園風景など最高です。

お話はまあ普通です。さらっとごめん。
でさ、映画冒頭でこんな泣けるもんもってきちゃマズいだらー。前述のじいさんとばあさんのアレです。
ごゆっくりどうぞ。


新たな冒険に旅立つ。
それには過去の象徴である夫婦の椅子までも投げ捨てる。当初ふたりの目的地であった滝の上に置いてくる。
ラスト、住むひとをなくした家は滝の上に、まるであのときふたりで描いた絵のように、家は滝の上に帰ってくるのです。
ここです。この場所。

モデルとなったのはベネズエラのエンジェルフォールズ。<詳しくは「トリップアドバイザー」のこちら>をどうぞ。いきてー。
滝の、高さが、900mあるんだよ?
あまりに高すぎて滝壺がないんだって。下の方、常に大嵐だって。
鮭? さかのぼれる?