吉田修一とは『パークライフ』のみが接点です。そしてその出会いおよび別れを、まったくおぼえておりません。記憶にございません。
うすらぼんやりと、あまり記憶にのこらない作品だなあとおもったのを、おぼえています。
記憶はそれのみです。
- 作者: 吉田修一
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2007/07/14
- メディア: 文庫
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「こんなん着けてしばらく経つけどだれも気づかねえんだよ。もっと早くにバレて、笑われて、終わりだとおもってたのに全然気づかない」
「おれがなにをしたって気づかないんじゃねえかと。おれが急にいなくなっても、おれが建てたビルだけがそこに残って、おれがなにやってっかなんてことはだれも知らねえ」
「それって切なくないか」
わかるなー、言いたいことわかる。
朝早くに起きて、現場行って、鉄骨担いで、休憩して、鉄骨担いで、女をひっかける週末が過ぎたら、5時に起きて、鉄骨担いでという生活を、みんなが知ってるとおもっていた。
知ってることはないかもしれないが、誰も知らないだなんてことはないとおもっていた。
わかるなー、言いたいことわかる。
そうです。舞台は大宮です。メインは大宮。
ぼくね、学校の関係で一年間大宮に通っていたのです。だから街全体の雰囲気とか、西と東の空気感のちがいとか、すごくわかる。
東京に数十分で出られるけれど、横浜とはちがう自意識をもつ地域性なんてのがものすごくよくわかる。
ちなみに物語の主軸がそこにないことだけは、一応言っておく。