とある事情で自転車について勉強しているのです。まずは勉強です。
ランドナーとスポルティフのちがいは、泥よけが付いているかいないかでいいんでしょうかね。
うち自身、クルマに夢中だった時代があるので、自転車にハマる感覚はとてもよくわかるのです。
えてしてこういうのって順番が大切ですね。ハマるのが先か、ハマろうとするのが先か。
だってひとつひとつが高いんだもーん! ランドナーを手に入れようとしたら中古の希少車を探さないといけないし、オーダーなんてことになったら国家予算級だし(ウソ)。
「都内だったらだいたいチャリで行っちゃりますがなにか?」みたいな生活形態になればいいんだけどさ、あたし移動中は本を読みたいタイプなの。
ふーむー。
リワルートから。
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誤解しないでくださいね。と先に言っておく。
あたし自身がモテモテなわけでも、クサクサなわけでもありませんので誤解しないでください。
初めて出会うひとでさ、敵意に近い感情をハナからもっている(もっていそう)なひとっていません?
気のせいだったらいいのだけど、気のせいだってことをたしかめるには本人同士話し合わなくてはいけなくて。そんな余裕があるわけなくて。
世の中ハッキリいってひとだらけですから? 性格だの話題だのリズムだのが、合うひと合わないひといたってそれが普通ですから。
いや、なにが言いたいってね、うちの場合のそういうひとたちのなんとなくの共通点は──
「でも、おまえ、もてないだろ」
って言いたくなるひとたちなの。ごめんなさい。
仕事はきっとできるんでしょ。ルックスも人並みもしくはそれ以上。お金にだってそれほど困っておりません、てな具合に見受けられる。
なんというのだろう、とはいえさー、うーむうーむ、ぶつぶつ。
ということで、数年前からうちの中に根付いてしまったこのフレーズの出処をご紹介します。以下は当該箇所の抜粋です。
これを読んで「なるほどね」ってひとは、たぶん、ぼく、好きです。
数学の授業が終わると、脇山が、笑いながら、ぼくに近寄って来た。
「時田、おまえ何点だった?」
「なんで」
「いや、心配してやっただけさ。クラス委員やってる奴が、あまり出来ないと問題あるだろ。おれなんか、満点に近かったからさ、なんか、不公平かなって思ってさ」
「別に不公平なんかじゃないよ」
「でも、おまえ、このままじゃ三流大学しか入れないぜ」
「ぼく大学行かないかもしれないから」
「へっ? またなんで」
「金かかるから」
「おまえんち貧乏なの?」
「そうだよ」
「でも、大学行かないとろくな人間になれないぜ」
「ろくな人間て、おまえみたいな奴のこと?」
「そうまでは言ってないけどさ」
脇山は、含み笑いをしながら、ぼくを見詰めた。嫌な顔だと思った。
「脇山、おまえはすごい人間だ。認めるよ。その成績の良さは尋常ではない」
「……そうか」
「でも、おまえ、女にもてないだろ」
脇山は顔を真っ赤にして絶句した。
<『ぼくは勉強ができない』(山田詠美)>
うーん、ちょっとちがうか。
まあいいや。
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今日は週末でもお仕事です。れっきとした取材です。
行ってきます。