221kgの海と空

221kgは世界中の海と空で生息中です。でっかい世界のちっさな地図収集家。

 『THIS IS IT』考

パン! 茶! 宿直!

マイケル・ジャクソン THIS IS IT』を観にいきました。今日まででしょ。
コアなファンでなかったうちですら、なんらかの義務感にかられて近場の映画館に向かいました。
以下、ちょっと正直に感想を。
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見事なまでにドキュメンタリー。神格化一直線。
この映画(?)の製作者はなにを伝えたいのだろう。KINGか? POPか? POPのKINGか?
ある人物の存在、功績が未来永劫人の記憶に残るのにこうしたフィルムは必要ない。
“残す”ことに重きを置いたからこそ、エンドロール終わりに自然と拍手が湧き上がるんだろうなあ。
50年間生きようがオフステージで話題を振りまこうが、マイケルはマイケルなんだからいいじゃないかみんな、ということを言いたかっただけと受け止めたい。
とても寂しかった。
ステージに向けたプロ根性みたいなものは、みんなが言うほど感じられなかった。
もっとも心動かされたのが『I want you back』ってどうよ。

1996年末の「HIStory Tour」に会場整理のバイトで参戦したことがあります。
東京ドームで唄い踊るマイケルにゃホントに目を見張った。同じ人間とは思えない動きをしていた。
今回、一つひとつのパフォーマンスは観る価値ありだが、動きの質の変貌は否めないし、構成を大きく変えていないところに穿った目線を送ってしまう。
伝えたかったのは安堵感なのか? 違うだろう? いや、そうなのか?
関係ないところで歌のお相手ジュディス・ヒル嬢(Judith Hill)はこれから来るような気がする。母親が日本人ということもあいまって。
そしてまた映画『MISTER LONELY』<公式サイト>は観ておきたい。マイケルのそっくりさんとモンローのそっくりさんが恋に落ちるお話です。
『Human Nature』にも『Heal the World』にも(もはや)第三者の意図を感じざるを得なく、純粋に熱狂とパフォーマンスを楽しみたいと思いますがゆえに『Jam』

今回もこれでオープニングを飾る予定だったようだが、約2分間の仁王立ちはどうするつもりだったのだろう。なにを想うはずだったのだろう。
偉大な音楽家であるという事実は、いまも昔も変わらない。
亡くなったからといって、その事実を輝かしいものに見せようというオトナの力が気になるのです。
興味ある人も、特にない人も、機会があれば観てほしい。できれば劇場で。
今日までだけど。