221kgの海と空

221kgは世界中の海と空で生息中です。でっかい世界のちっさな地図収集家。

 中野のライオン

眠る盃 (講談社文庫)

眠る盃 (講談社文庫)

エッセイだ。随筆だ。情景が浮かんでくる文章だ。
家族について、当時の生活風景について書くことが多いため、知らず知らずのうちに筆者について詳しくなっているのだ。
哲学じみたこともなく、人生訓を述べるわけでもなく、流れる川のように自然です。当時の自然といまのそれが違うことは言うまでもなく。
後半に人へのインタビュー原稿が載ってるんだな。いまも著名な、というと、森繁久弥だったり根津甚八だったり倉本聰だったり。非常に面白い。
筆者のインタビュアーとしての力量はわからんが、少なくとも表現する力が秀逸です。ってなんだオレは偉そうに。
生きていれば現在77歳。51歳で亡くなってからも影響力を及ぼすこの人にゃあかなり興味があるだよ。