221kgの海と空

221kgは世界中の海と空で生息中です。でっかい世界のちっさな地図収集家。

 RIJF記 Vol.3

まだ終わってない気がする……

アジカンはね、シングルで出てるのはなんやかんや耳にはしてるんだね。
でもね、歌詞までちゃんとは聴きこんでないの。でも前に行くしかないよね。
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ASIAN KUNG-FU GENERATION」<公式サイト
今回、朝からサンボ山口、エレカシ宮本、銀杏峯田という、超強力な“語り部”が揃ってしまったわけで、順番的にアジカン後藤が薄く感じられてしまったのは正直残念。
でもね、そんな心配をよそに後藤さんはやってくれましたよ!
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一曲目の『君という花』(いきなりだぜ!)が終わり、『Re:Re:』でひとしきり盛り上がったあと、メガネをなんだかいじくってる。レンズがどうやら外れたような……
「あー、マジ見えねえ…………今日はメガネなしでやります」
うぉー、ですよ。うぉー!! なんだかよくわかんないけど、うぉー!!!
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まさにヒットパレードだったなぁ。シングル全部歌っちゃったんじゃないのってなぐらいで。
でもきっと“サザンが青春世代”からは「どれも同じじゃない」と一刀両断されそうな気がするよ。
それぞれはカッコイイ曲なんだけどね。なんだろう、そう言わせないために必要なものって。
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続いては教授! 大トリのサザンに備えて休憩しながら拝聴。
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坂本龍一」 <公式サイト
赤のシャツ、腕にはホワイトバンド、ピアノに向かう教授はとても素敵でした。
ベースを弾いていたのが小山田圭吾ってのにもちょいとビックリ。こんなとこでコーネリアスと初遭遇するとは!
「おぉ!! これやるんか!!!」と思わず叫んだのが『Merry Christmas Mr.Lawrence』、つまり『戦場のメリークリスマス』だ。YMO時代の『Tong Poo』もやったしねえ。
これには教授にあんまり詳しくない、興味がない人も「おっ?」ってなったんじゃないかなあ。
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最後、スペシャルゲストってことで元ちとせが登場。
戦後60年、原爆投下60周年を期して教授とコラボレーションをした『死んだ女の子』を歌った。
元ちとせってのは歌姫だな。吉田美和Cocco椎名林檎などとはまた別の歌姫。ジウ姫ではない。
重いテーマにつぶされず、歌声に感情を込めることに長けた人間が、歌を歌う資格をはじめて手に入れることができ、きょうびそんなシンガーがあまりにも少ないことをいまさらながらに感じさせてくれた。
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さーーーーー、来ました! 大トリ、サザン!!
教授の途中からスタンディングゾーンへ進出していたが、予想通り人の入れ替えはほとんどなし。
場所取りはいかんよ、ってのにねぇ。
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サザンオールスターズ」 <公式サイト
ぼくが死ぬまでに一度でいいから生で見たいと思っていたアーティストのひとつ。
昔のそれはTHEE MICHELLE GUN ELEPHANTだったり、Dreams Come Trueだったり。そしていまだ成されていないのはMr.Children。待ってろ桜井。
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桑田佳祐ってのは天才だと確信した。エロとロックって紙一重なんだなぁ、とも。
マンピーのG★SPOT』や『BOHBO No.5』でエッチ系ダンサーにからんでる桑田も、『真夏の果実』、『希望の轍』で観客に涙を流させる桑田も、『みんなのうた』で“みんな”をひとつにする桑田も、ひとりの同じ人間だぜ。信じられん。
個人的に『汚れた台所』をやってくれたのはすんげえうれしかった。ムチャクチャカッコイイ。泥臭くって大好きな歌です。
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特別な思い出はないんだが、『真夏の果実』で涙が止まらなくなりました。ふととなりを見ると、知らない兄ちゃんも号泣してた。いま思い出しただけでも泣ける。
転じて『HOTEL PACIFIC』のノリノリな彼を見てると、先に言った“同一人物”であることが信じられなくって泣けた。
『勝手にシンバッド』の「らーらーらーららららーらーらー」。知らない人たちとひとつになってること実感し、それをつないでくれたのがステージ上の変なオヤジだってことに泣けた。
アンコールの『みんなのうた』なんて泣かずにいられますか。ダメ押しだ。つーか泣きすぎだ、オレ。
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最高の場所で最高のアーティストをこの目、身体で体感できました。
桑田よ、お前が「ありがとー!!」じゃねえんだよ。オレらが「ありがとー!!」なんだよ。
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終演後の花火も、すぐそこ、つかめる距離に打ち上がり、感激もひとしお。
絶対来年も来るぞい。今度はちゃんと先行予約でチケットを手に入れ、メンツも揃えてクルマで来る。ドライバーもちゃんと確保してね。
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というのも帰りに勝田駅へ向かう道がムチャクチャ混んでて、上野行き上り電車の最終に飛び乗り、なんとか帰京って感じだったもんで。
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ひとりで行くってのもなかなかいいなあ。
でも、そう思えるのも現地で世話になったnokさんやsakのおかげだね。本当にお世話になりました。
そしてなにより、音楽の持つ力のすごさ、素晴らしさを心から実感した一日だった。 (7/Aug/2005)