221kgの海と空

221kgは世界中の海と空で生息中です。でっかい世界のちっさな地図収集家。

 ちょいと真面目な社会情勢

『いやー、俺も昔ワルだったからよ…』

ときに「2007年問題」という言葉を知ってますかいな?
ミレニアムのとき、「2000年問題」はさんざっぱら騒がれたから知ってると思うけれど、これからは2007年。これは覚えておいた方がいい。
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戦後の高度経済成長、バブルを経て、企業・社会が成長してきた時代を築いてきた、いわゆる団塊の世代が2007年から2010年にかけて60歳定年を迎え、大量に退職することになる。
これによって、彼らが持っていた技術的ノウハウの伝承問題や、そもそもの労働力に不足が生じることをいう。
特に、国内のコンピューター産業の黎明期を支えてきた人間が一斉に退職するので、システムの保守要員が不足すると。
つまり、とりわけIT企業にとっては死活線。もちろん全企業が対象となる問題であることは言うまでもないが。
企業によっては「定年を65歳まで引き上げる」だとか「定年制廃止」を打ち出しているところもあるようだね。
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以下はひとり言。
しかし、それらの施策が根本的な解決にならないのは疑いようのない事実でしょう。なぜなら、先送りにしているだけで“頼る姿勢”を変えていないことだけが明白だもの。
5年なら5年、10年なら10年と決められた期間を“引継ぎ”に費やすのも結構。
でもね、暗黙知として、「捨ててもいいじゃん、無くなってもいいじゃん」という“頼らない姿勢”をおのずと抱いていればいい、と思うんだよね。
そんな気軽ななくし方を覚えさせるために、一線を退く一級の人がいたっていいじゃない。 (22/Jul/2005)