221kgの海と空

221kgは世界中の海と空で生息中です。でっかい世界のちっさな地図収集家。

豪州と新西蘭

奥はタウンホール。その地下には駅

その日はANZAC DAYでした。

第一次世界大戦時に結成されたオーストラリア・ニュージーランド連合軍「ANZAC」がトルコ戦線を突破するためにトルコのガリポリに上陸した1915年4月25日を記念した日。
ちなみにこの作戦は大失敗。ANZACから多数の戦死者がでた。このアンザック・デーにはオーストラリア各地と戦地となったガリポリで、戦死者の霊を慰めるための記念式典が行われる。

本来は第一次世界大戦関係者のための記念日なのだが、当然、その数は減り続けているため、その後の戦争も含め、参加した兵士や関係者がパレードをする。つまり、第二次世界大戦関係者も含まれ、日本は元・敵国であり……ひと昔まえは日本人が歩いていると石を投げられた、こともあったそうです(これはデマという話ですが)。いまも、長いこと豪州生活をしていらっしゃる日本人老夫婦は4月25日は外にでない。
そんな日に私はのこのこ街にでかけ、パレードを見て、手をふっている。体験していないことへの意識の希薄さ。それを地でいっていました。
当日はパブにはいかないほうがいいのは本当。退役軍人(当然年配の方々)がたむろしてお酒を召し上がってらっしゃる。興奮したおじいちゃんたちがいろいろといってくるかもしれません。ですので、街にでても昼はパブにいかなくていいでしょう? ん? 昼から普通お酒なんぞ飲まんって? いやいや、ここは豪州、異国の地。昼でも夜でも飲んじゃってください。
そしてその日の午後は、隆一(親父)の知り合いがシドニー芸大の教授さんだったのでその方の家にお邪魔した。シドニー郊外に奥さんとふたり暮しをしていて、お土産(とらやの羊羹)を渡す。
しばらくすると、もうひと組日本人の家族がやってきた。旦那さんはイベンター、つまり日本人アーティストの豪州公演をコーディネートしているお仕事。奥さんはアロマテラピストを自宅で開業準備中。娘と息子は高校生。キャピキャピでしたな。
これが縁で、後日、息子さんの友達がどっかからパクってきた携帯電話を買って使うことになったんだ。途中で調子悪くなってオブジェと化したけどね。(25/Apr/2002)